ひよことばかうけ

黒海カスピ海にはさまれたエリアに、アゼルバイジャンジョージアがある。ジョージアは以前はグルジアと呼ばれていた。国名が変わったわけではなく、単に日本ではグルジアと呼び習わされていたものをジョージアと呼ぶことに変えたということらしい。2015年のことだ。
対照的な2つの国旗。キリスト教国のジョージアは十字架を国家のシンボルとし、イスラム教国のアゼルバイジャンは月と星を国旗に描いた。
ジョージア黒海に面しており、アゼルバイジャンはその反対側、カスピ海に面している。アゼルバイジャンの北はロシア、南はイランだ。アゼルバイジャンの東端には口ばしのようにカスピ海へ突き出した地域があり、その中ほどに首都バクーがある。油田がバクーを豊かにし、その結果巨大な商業施設やビルが建設され、現在はカスピ海上に人工島を作り1050メートルの超高層ビルを建設する計画が進んでいる。人工島カザール・アイランド、アゼルバイジャンタワー。一方サウジアラビアでも1km超えのビル、ジッダタワーの建築計画があり、こちらはすでに着工しているため、その様子を見ることが出来る。

バクーは未来都市であると同時に古代都市でもある。バクーの発展を象徴するようなビル「フレイム・タワーズ」、それは炎というよりは、お互いに背を向ける3つの「銘菓 ひよこ」のように見えるのだが、そこから6kmほどの所に、今なお12世紀の城壁が残る旧市街「イチェリ・シャハル」がある。レンガ造りの建物が並ぶ旧市街内に、城壁と同じ12世紀に建てられた塔、メイデンタワーがあり、そこから21世紀に建てられた塔であるところのフレイムタワーが見える。それは映画『メッセージ』に登場した宇宙船のようだ。風景の中の異物。ひよことばかうけ

先日、バクーでF1のアゼルバイジャングランプリが開催された。新旧市街地を周回するコースは12世紀と21世紀のバクーを行き来するかのようだ。そして未来から来たような外見のF1かーは、あのどこまでも突き抜けてゆく走行音を響かせながら新市街を時速300kmオーバーで駆け抜け、まるで時間旅行の途中ででもあるかのように一瞬姿を現し、12世紀へ向けて走り去っていく。

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